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D区

100日チャレンジ、終了しましたが継続中。過去分はリンクからどうぞ。

メッケネムとドイツ初期銅版画 講演会

メッケネムとドイツ初期銅版画 講演会…中田明日佳さん
8/27にふらりと行った美術館でたまたま聴講できたので記録。

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イスラエル・ファン・メッケネム(c.1445〜1503)、15世紀後半〜16世紀初頭にライン河下流域の町で活躍したドイツの銅版画家。
•自画像に妻イダも描き、夫婦のダブルポートレートとして銅版画では初の試み。
•作品は500点以上と多作。
•当時、油彩画は高級画材なので高貴な主題、版画は作家の選択の裁量が大きい。
•よって、キリスト教以外の農民、男女関係、野人等世俗的な主題も多く描かれた。
•野人とは人間のように見えるが、空想上の生物で人間ではない。例えば雪男のような。

寓意を含んだ作品の解説等
•宮廷風恋愛…目を合わせない等の抑制や距離感のある、女性優位な表現。
•宮廷風恋愛を描いた中にも性的な隠喩。男性の股の間にかかるように描かれた剣等。
•夫が妻に殴りかかられて居る”ズボンをめぐる闘い”…ズボンは家長の権力の隠喩。
アリストテレスの伝説や諺等。
•当時人気の作家の模写を大量に制作する一方、図案集も制作していた。


所感…他の作家の作品の模写が制作されていたのは今なら著作権問題だけど、写真やコピー技術がない時代だからだろう。版画は複製が出来るから庶民も入手出来るメディア…まさに浮世絵と同じような役割だったんだろな。
図案集も北斎漫画等の手習い絵があるのを思えば、遠く離れた土地で同じように文化が発達してるのが面白い。